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当社では、業務の関係で、日雇派遣を利用し、大いに重宝しています。
先ごろ、派遣法の改正が決まったという話ですが、日雇派遣の禁止については、最終的にどのような結論となったのでしょうか。当社として、今後、どのような対応が考えられますか。
〜除外業務を政令で列挙予定〜
改正派遣法は平成24年4月6日に公布され、施行日は一部を除いて、「公布から6ヶ月以内で政令で定める日」となっています(平成24年10月1日から施行)。元々の法案には、「登録型は県の禁止」「製造派遣の禁止」も盛り込まれていましたが、撤回されたのはご承知のとおりです。法案が「骨抜き」になったと非難されたゆえんです。
「日雇派遣の禁止」に関する部分は削除されませんでしたが、若干の修正が加えられました。
●修正前
「日雇労働者(日々または2ヶ月以内の期間を定めて雇用する労働者)については、労働者の保護に問題ない業務を除き、労働者派遣をしてはならない」
●修正後
「日雇労働者(日々または30日以内の期間を定めて雇用する労働者)については、労働者の保護に問題ない業務または雇用機会の確保が特に困難である場合を除き、労働者派遣をしてはならない」
日雇労働者の定義が狭められ、例外の範囲が広げられました。修正後の条文に従って、「原則禁止」の中身を確認しましょう。
今回禁止となったのは、「日雇労働者」の派遣禁止です。30日以内の短期労働者を、派遣労働者として使用することは認められません。
しかし、30日を超える期間を定めて雇用する労働者を、短期的に派遣することは可能です。今日はA社へ、明日はB社へという形で、就労先を日々変えることは禁止されていません。
次に、例外が2種類認められています。
第1は「労働者の保護に問題ない業務」で、いわゆる専門26業務の一部が想定されています。
第2は「雇用機会の確保が特に困難な場合」で、ダブルワーカーや生計の主たる維持者以外などが候補として挙がっています。両方とも、いずれ政令(派遣法施行令)で、具体的に対象業務が列挙されます。貴社で使用されている日雇派遣が「労働者保護に問題ない業務」に含まれれば、今後も、これまで同様に日雇派遣の利用が可能です。それ以外の業務についても、人材ビジネス会社(派遣先)は、長期雇用者や非生計維持者等を使い、「規模を縮小して」営業を続ける可能性があります。しかし、従来と同じように、豊富な人材供給を期待するのは難しいかもしれません。
一方、既に顕著な流れとして表面化しつつあるのが、「日雇派遣」から「日々紹介」への切替えです。片や派遣法の管轄、片や職業安定法の管轄ということで、法律的には別のものですが、相通じる面も多々あります。こちらの動きも、注視する必要があるでしょう。
(2012年8月)
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