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当社は建設業で、一人親方を下請業者として使用しています。個人業者の中には、父子がそろって現場に出て働くケースも見受けられます。
こうした場合、本来的に言えば、中小事業主として労災保険に特別加入するべきではないかとも思います。法人なら中小事業主、個人なら一人親方に分類されるのでしょうか。
〜同居親族なら対象外に〜
労災保険の特別加入には、大きく分けて次の3種類があります。
@中小事業主等(労災保険法第34条)
A一人親方等(同条第35条)
B海外派遣者(同条第36条)
日常用語のレベルでいえば、事業主イコール社長さんで、個人商店で、社員が1人もいない社長さんもいます。しかし、労災保険法の世界では、中小事業主と一人親方を厳密に区別しています。
特別加入の対象となる中小事業主は、
『常時300人(金融・保険業、不動産業、小売業は50人、卸売業・サービス業は100人)以下の労働者を使用する事業主』
と定義されています(労災則第46条の16)。単に従業員が一定数以下であることだけでなく、「1人以上の労働者を使用する」ことも要件となっています。
ここでいう「1人以上の労働者を使用する」とは、「年間通じて1人以上使用する場合はもちろん、労働者を使用する日数の合計が100日以上となることが見込まれる場合も含まれる」と解されています(昭45・10・12基発第745号など)。
お尋ねのケースでは、父子はいつも一緒に働いていると考えれられます。それでは、この個人事業主は一人親方としてではなく、中小事業主として特別加入すべきなのでしょうか。
事業主と居住および生計を一にする親族(同居親族)は原則として、労働者に該当しません。家族従事者は、「一人親方が行う事業に従事する者」に含まれ、一人親方と同様に特別加入の対象となります。
(2012年2月)
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